2011年11月21日月曜日

「春慶塗からホルムアルデヒド?」

 うるしの材料の中には「それって使って大丈夫なの?」「害はないの?」と、同業者の間で話題になったり、時にはお客さんから指摘されるような材料がいくつかあります。

 それらについて、私の知りえたこと&思うことを時々書いていきたいと思います。

 今回のテーマは「春慶塗からホルムアルデヒド?」です。

「漆は、工業用に使われる化学塗料と異なりホルムアルデヒドなどのシックハウスの原因物質を含まない、人と環境に優しい天然の塗料である。」
  一見、もっともらしい、そしてよく耳にするようなフレーズです。

 しかし、これは完全に誤りです。漆職人たちのあいだで「うるし」と呼ばれるものを塗った「食器」や「カトラリー」や「アクセサリー」、それらの中にはしっかりホルムアルデヒドを放散しているものがたくさんあります。

今回は、そんなお話しです。

【ホルムアルデヒド – Wikipedia】

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%A0%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%92%E3%83%89


【ホルムアルデヒドの話】
http://www.org-chem.org/yuuki/formaldehyde/formaldehyde.html


 平成19年3月に東京都生活文化局消費生活部生活安全課が、いわゆる自然塗料(塗料分類の1つで、組成・成分に石油資源や合成顔料を含まない天然の循環する素材からの原材料のみでなる塗料)について、販売されている各社の商品を実際に塗装し、そのホルムアルデヒド放散量を測定した実験をまとめた報告書発表しました。



--------ちょっとだけ抜粋--------

「シックハウスに対する不安などから、あまに油、ひまわり油などの植物性油を主な原料に用いた、いわゆる自然塗料が注目されている。多くの自然塗料が、【原料が植物油なので安全】などとうたって販売されている。あまり知られていないが、自然塗料は乾燥中に植物性油中の成分が化学変化を起こし、もともとは含まれていないホルムアルデヒドが発生する場合がある。しかし、こうしたことについて消費者に必ずしも十分な情報が提供されないまま、自然イコール安全というイメージで商品が販売されている場合も見られる。そこで、自然塗料から発生するホルムアルデヒドについてテストを行い、調べた結果について、消費者へ情報提供することとした。」

--------------ここまで--------------





詳細は、下記リンクをご覧ください。
(注意:PDFです)
http://www.anzen.metro.tokyo.jp/tocho/s_test/pdf/shizentoryo/shizentoryo.pdf



この報告書の内容は大きく2つ、
「自然塗料は乾燥中に植物性油(乾性油)中の成分が化学変化を起こし、もともとは含まれていないホルムアルデヒドが発生する。」

「塗装実験の結果、多くの自然塗料で実際に発生するホルムアルデヒドの量は、表示されているホルムアルデヒドの放散等級よりも多く、消費者に自然イコール安全という誤ったメッセージを発している。」

というものです。


 さて、これがうるしの話にどう関係してくるのか?・・と、いいますと。

  実は・・・、入ってるんですよっ!

「うるし」と呼ばれるものの中にも、その植物性油、すなわち乾性油が入っている「うるし」というのがあるんです!

 もっとも代表的なのが春慶塗に使われる「春慶漆」です。

 春慶塗は、主に針葉樹の杢理表現を求めた漆塗装の1つで、染料で着色した木地に荏の油などの乾性油を20%程度添加して透明度を上げた漆で塗装します。

 春慶漆が固まる(硬化する)過程の中で、漆の硬化と乾性油の硬化は複雑に進んでいきます。
2液性の塗料のように「A液の漆とB液の乾性油が反応して固まる」というのではありません。
まず漆の硬化反応は2段階に分かれていて、第一段階として湿気雰囲気の中で空気中の酸素を取り込んで硬化していきます。この間、乾性油は自分もやんわり固まろうとしながらも、漆と溶け合っている溶媒のような働きをしています。
その後、漆の硬化が温度による第2段階の反応に入ったとき、漆の都合で、乾性油は乾性油の都合でそれぞれ硬化しながら、漆と乾性油の間でもまた反応が起きて固まっていきます。

 従って、乾性油が硬化するときにホルムアルデヒドが発生するならば、乾性油が混合されている「春慶漆」が硬化していく過程で、ホルムアルデヒドが発生しないはずはないのです。

 しかし、なにも乾性油が混合されている「うるし」は「春慶漆」だけではありません。

 昔から、「塗りあがりの光沢をあげるため」とか「塗膜の平滑性をあげるため」とか、「漆の茶褐色の色を薄くして塗膜の透明度をあげるため」とか、「単に相対的に漆の量を減らしてコストダウンするため」とか、種々の理由でたくさんの天然の樹脂や、乾性油を添加した「うるし」というものが作られてきました。


 うるしを大雑把に分類すると「生漆」「精製漆」の2種類になります。
生漆の水分を飛ばし、細かく撹拌すると精製漆ができます。

 さらに、精製漆をざっくり分けると、

①  透無油精製漆
②  黒無油精製漆
③  透有油精製漆
④  黒有油精製漆
⑤  梨子地漆

の5種類になります。(日本精漆工業協同組合の分類による)


 この③~④の漆には、種類や添加量は異なりますが、乾性油やロジンやガンボージなどの天然の樹脂が添加されており、「春慶漆」は③の透有油精製漆になります。

 地方によって呼び名は異なりますが、より詳細には下記のような名称の「うるし」には「乾性油が入っている→硬化の過程でホルムアルデヒドが発生する」と考えていただいて結構です。


③ 赤中漆、朱合漆、上溜漆、本金地漆、春慶漆など
④ 黒中漆、艶呂漆、上花漆、真塗漆、箔下漆など




--------独り言ゾーン--------

 ちなみに、当工房では漆は「生漆」と「①透無油精製漆」「②黒無油精製漆」のみを使っていますが・・・、私自身は、(今のところそういう報告を聞いたことはないが・・・)乾性油の入っていない漆自体はホルムアルデヒドが出ていないのか?と聞かれると、「出てるかもしんねぇなぁ~」と、思っていたりします。もちろん、万一出ていたとしても、乾性油に比べればごく微量だと想像できるのですが・・。どなたか設備や環境をお持ちの方、ぜひ実験してみてくださいm(_ _)m

------------おしまい------------



 さて、ここまで「自然塗料の原料である乾性油は硬化するときにホルムアルデヒドがでる」→「うるしのなかには乾性油が添加されているものがある」→「そういったうるしも硬化の過程でホルムアルデヒドがでる」という流れできましたが、それでただちに「乾性油の入ったうるしで塗られた漆器はホルムアルデヒドがバンバン出てて、危ないよ!」・・・という話にはなりません。


 だいいち、自然塗料は多少の誇張はあるものの、「原料が植物油なので安全安心!」が売りでした。もし、これが本当に危険なものだとしたら、乾性油だけで仕上げるオイルフィニッシュの木工芸品は全て危険だということになってしまいますが、実際はそうではありません。


私自身も、オイルフィニッシュの木の食器を愛用しています。




 乾性油や乾性油の入った漆を塗れば、ホルムアルデヒドは確かに発生します。しかし、ホルムアルデヒドは揮発性が高いのでやがては飛んでいくものなのです。


 先の東京都生活文化局消費生活部生活安全課の実験によれば、メーカーや品名は不明だが5種類の市販の自然塗料、および比較用の乾性油(亜麻仁油・荏油)はいずれも、塗布後3週間でホルムアルデヒドの放散がほぼ無くなっています(報告書P6、PDFでは8枚目のグラフ)。
 つまり、塗装後一定の期間(この場合、およそ3週間)養生しておけば、ホルムアルデヒドの脅威はなくなると考えていいのです。


 亜麻仁油・荏油はいずれも、よく漆と混和される代表的な乾性油であるため、これは乾性油の入った「うるし」の場合にも参考にしていいデータといえます。

 ただ、上記の実験では乾性油(亜麻仁油・荏油)の硬化を24hr以内にするために乾燥促進剤としてオクチル酸コバルトが微量に添加されているため、乾性油を添加した「うるし」の場合はもう少しグラフのカーブが緩やかになることが考えられ、さらに長い養生時間があった方がよいと思われます。(実験的なデータがないので推量です。)

  さて、先にも触れましたが、乾性油を添加した「うるし」の中の漆と乾性油は、あくまで別々に、漆は漆の都合で、乾性油は乾性油の都合で硬化していきます。

 漆は塗装後一晩も置いておけば、指触乾燥状態になり、一見硬化したように見えます。しかし、その状態は完全硬化に程遠く、昔から、職人さんたちの間で言われてきたのが「上塗りしてから100日間養生せよ!」という教えです。

 もちろん、硬化条件や養生の条件によって期間は前後しますが、この「100日養生」説は過去に行われた科学的な検証でも「漆の塗膜が実用強度を持つまでの期間」と一致しており、先人たちの知恵が科学的にも裏付けされています。いわゆる「昔の人は偉かった」パターンですね。

 「漆を塗った」→「完成!」ではなく、「漆を塗った」状態ではまだ「半製品」、そこから十二分な養生期間をめんどう見て、ようやく「完成」というのが「漆職人の仕事」というわけです。

 そうすると、乾性油を添加した「うるし」の場合でも、発生したホルムアルデヒドが飛び切るのに十分な期間を設けることができます。

 もし仮に、うるしを塗ったばかりの漆器をすぐに使ったらどうなるのかといいますと、硬化反応がきっちり済んでいないので、「さわるとカブレる」とか「塗膜が弱い(水を入れるとシミになる・お湯を入れると変色する)」とかいうことになり、それを防ぐために「100日養生」するわけですが、図らずもなのか?昔の人はそれも計算の内に入れていたのか?それはわかりませんが、とにかくホルムアルデヒド放散のための期間としても重要な100日間なのでした。


 さて、世の中で売られている種々の漆製品の中で、店頭でバンバンとホルムアルデヒドを放散している物なんて殆どないはずだと信じたいところですが、そんなものを作ってしまわないように、また買う立場でそんなものをつかまされないように、私が思うところを挙げてみます。



【作る側が気を付けること】


 塗装後「100日間養生」と言われても、それは理想論、納期に合わせればそんなことはできない。という状況もあるかもしません。

 ですが、ここではあくまでその理想論に従って考えてみます。

 1つには乾性油を添加した「うるし」を使用しない・・という考え方もあります。乾性油のせいでホルムアルデヒドが出るなら、それが入っていない漆を使おうという考え方です。実際に個人で普段使いの漆器を作られている作家さんの中には「生漆」と「①透無油精製漆(透素黒目)」「②黒無油精製漆(黒素黒目)」のみを使用しているという方もいらっしゃるでしょうし、私もそうです。(この場合、本来はホルムアルデヒドの話は関係なく「塗膜物性の面から漆単体で行きたい」という理由で、乾性油の入っている「うるし」をよけているわけですが・・・。)


 ただ、なにも乾性油を添加したそれらの「うるし」が「使ってはいけない悪いもの」というわけでも無いでしょうし、様々な意匠や作業の流れの必要性からできてきた数々の「うるし」が「ホルムアルデヒドが出るから」という理由だけで否定されるものではありません。


 と、いうか(杞憂であればよいのですが)、私自身は漆単体でもホルムアルデヒドが出る可能性を否定できずにいます(仮に出ていたとしても、問題にならないくらいの微量だと思いますが・・)。

 安全策として、乾性油が入っていようがいまいが、上塗り後の1か月程度は「ホルムアルデヒドが放散されている」と仮定して風通しの良い場所で養生することが望ましく、できればそれは100日間の期間を確保したいところです。もちろんホルムアルデヒドの件だけではなく、「うるしのカレキリ(漆の塗膜が実用強度を持つまでの十分な硬化)」を促すための種々の条件も満たしておきたいところです。

 
 つまり、触れるようになったからと言って、さっさと紙にくるんで箱詰めしてしまっては、意味がないのです。しっかりと、ホルムアルデヒドを飛ばし、硬化反応の面倒を見てやることが必要です。

 また、乾性油を添加した「うるし」の場合、漆だけのうるしと同じくやはり塗装後一晩も置いておけば、指触乾燥状態になり、一見硬化したように見えますが、乾性油の硬化反応は漆のそれよりも立ち上がりが遅いため、塗装後しばらくの間、一見硬化したように見える塗膜の中では「漆的にはある程度固まっているが、乾性油的にはまだまだ未硬化」という状態になっていることが考えられます。したがって、この場合はより一層、「触れるようになったからと言って、さっさと紙にくるんで箱詰め」はNGです。


 その状態で100日過ごしてみても、それでは養生したことにはならず、下手をすれば「そのうるし膜の中では乾性油が未だ未硬化で、ホルムアルデヒドも元気に内包中!」なんてことになりかねません。


塗りあがってもまだ「半製品」、しっかり養生してはじめて「完成品」

その100日間をどう過ごすか?が重要です。





【買う側が気をつけること】


 まず、どんな「うるし」で塗られているのか?

 塗ってからどれくらい(以上)たっているのか?

それらをお店で聞いてみるしかありません。

また、臭いを嗅いでみて、あまりにも「何かの臭い」がするときは注意が必要かもしれません。


 繰り返しになりますが、乾性油を添加してあるからといって、それらの「うるし」が塗られたものが、害のある物なのではありません。

 春慶塗などは、その意匠を出すために植物性乾性油の添加が技法として必要だったため、そういう形になっているわけです。そして、しっかりと塗りあがりの面倒を見てきた職人さんたちが作ったものには、これまで述べてきたような「おかしなこと」はないはずです。


 これもやはり、買うときに色々とお話を聞いてみるといいでしょう。



さて、最後に言い訳ですが・・・。
当工房でも【カエデ深皿(桐油)】という商品でのみ、乾性油である桐油を使用しております。




 当然、塗装後はホルムアルデヒドが発生しますので、製作後、約半年間は工房での養生期間を設けております。


 そのため、在庫がない場合はご注文を頂いても納期が1年以上かかる場合がありますが、これまで述べてきたように、

「塗った」→「できた」→「売った」→「お客様宅でホルムアルデヒド出まくり!」


という事態にならないよう、十二分な養生期間を確保するために必要な時間ですので、なにとぞご了承くださいますようお願い申し上げます。

2011年11月4日金曜日

東京のお店で、取り扱いが始まりました!

今月から渋谷区恵比寿のショップ「l'Outil【るてぃ】」さんで
私の器を扱っていただくことになりましたっ\(o⌒∇⌒o)/


" l'Outil(るてぃ)"はフランス語で道具を意味するそうです。

 その名の通り、店長の鈴木さんが全国各地へ足を運んで集めてきたお気に入りの器さんたちがラインナップされています。


今回、その一つに加えていただき、とても嬉しいです(●´ω`●)ゞ

私自身もHPを拝見して、色々と気になるアイテムを見つけてしまいました☆



111104



















http://loutil.jp/

るてぃさんでは「もこかっぷ」やお皿・ぼーる等をお取り扱いいただきました。

今回、関東方面へ初進出ということでっ!

お近くにお住まいの方は、ぜひ一度ご覧くださいませっ(≧ω≦)b 



http://blog.loutil.jp/2011/11/post-203.html

http://blog.loutil.jp/2011/11/post-204.html

【早速、ブログで取り上げて頂いたみたいです。ありがとうございます。】



2011年9月12日月曜日

壁を塗りたいDIY

前からずっと気になっている塗料があります。

それが、関西ペイントの「アレスシックイ」という内装壁用の漆喰塗料です。

http://www.kansai.co.jp/shikkui/index.html


お城や旧家の白い壁をコテで塗っていく左官さんのお仕事にはずっと興味があり、
「いつかはやってみたい!」

と、思っていましたが、この塗料なら刷毛やローラーで簡単に漆喰壁を作ることができます。
おまけに、壁紙の上からでも塗れるんですよっ!奥さんっ!!


日本の住宅内装は壁材がほとんど壁紙で覆われているという特異な環境ですが、海外では塗料やペンキでペイントすることも普通のことです。

私の場合は実家が土壁の上に化粧漆喰(?)みたいなのが塗ってある古い家だったので、子供のころは「壁紙」にあこがれていた部分がありましたが、塗料業界に足を突っ込んだからなのか、漆喰に「漆」という字が入っているからなのか?


いずれにせよ、最近内装壁を漆喰で塗り替えたいマインドです☆


さて、壁紙がほぼ席巻している日本の内装壁材の中に、「塗料」が進出してきたのはこの5~6年でしょうか。

この手の塗料は大きく分けて2種類あります。

それが、漆喰塗料と珪藻土系塗料です。


この2つは壁紙の面積を削りながらも、互いに激しいシェア争いをしています。
いずれも水性で、室内で施工してもにおいが少なく、頑張れば業者に依頼せずとも個人で塗れるでしょう。


特性としては、漆喰は消石灰、珪藻土系塗料は字のごとく珪藻土の多孔質が・・それぞれ調湿効果を発揮し、室内の環境を快適に保ってくれる・・・というのが売り文句です。

他にもシックハウスの原因物質を吸着してくれる・・とか。

漆喰の場合は加えて、抗菌やホルムアルデヒドを吸着無害化する効果などがあるそうです。

さらに、アレスシックイはトップコートに防汚コートを塗ることができ、汚れが付きにくく・ふき取りやすくなります。


値段は漆喰の方がちょっと高めで、珪藻土系塗料の方がややお手頃な感じがあります。
注意しないといけないと思っているのが、漆喰は強アルカリですので、塗っているときに目に入らないようにきちんと保護メガネをかけないといけないところかな。


施工後は大丈夫ですが、液が目に入ると最悪失明するかもしれません・・(ノд・。) 
一方、珪藻土系塗料の場合は、その組成に注意が必要です。
珪藻土はそのまま塗っても固まりませんので、「つなぎ:バインダー」として樹脂分が必要になります。


そのバインダーには水性のウレタンディスパージョンなどがよく使われますが、そうした水性樹脂には高沸点の有機溶剤を造膜助剤として添加するのが一般的です。


したがって、珪藻土系塗料は塗装した後しばらくのあいだ、ゆっくりと時間をかけて有機溶剤が揮発していくことになりますので、化学物質過敏症などのシックハウスに敏感な方は注意が必要です。


また、肝心の珪藻土と水性樹脂やそのほかの添加物との比率もチェックした方がいいかもしれません。


「珪藻土塗料」とうたいつつも、「珪藻土はチョロっとだけで、中身はほとんど違うもの」という場合もあり得ますので、塗料メーカーのHPなどで、大まかな成分の割合や調湿効果のデータなどが、きちんと開示されているかどうかをよく確認されたうえでご使用ください。



また、珪藻土系塗料の中には採掘した状態の生の珪藻土ではなく、不純物を取り除くために焼成(焼いた)した珪藻土を用いているものも多いのですが、下記の石川県工業試験所の研究発表によりますと、
http://www.irii.jp/theme/h8/12.htm

珪藻土を焼成していくと、その成分のシリカが結晶化し、もともと多孔質だった珪藻土の空隙がつぶれ、吸湿量が大きく低下していくことが示されています。



なので、やはりこれも塗料メーカーのHPなどで、調湿効果のデータを確認しておくといいでしょう。



[珪藻土と漆喰]
http://www010.upp.so-net.ne.jp/onhome/note/sikkui.html


[元職人上りの社長が語る家づくり極意!]
http://blog.livedoor.jp/bellhome1/archives/50705133.html


なんだか、ホームセンターのブログみたいになってしまいましたが、そのうち本当に漆喰を塗ってみたいと思っています。


やたら「漆喰」の側の肩ばかり持ってしまって、「珪藻土系塗料メーカー」のみなさんごめんなさい。
漆職人ですので、ついつい同じ「漆」の字のある「漆喰」の味方をしてしまいました・・・(;´▽`A``

2011年6月23日木曜日

ろいろ記念日終了しました。

21日、無事にグループ展「ろいろ記念日」の会期が終了しました。




連日の雨で足元の悪い中、たくさんの方にお越しいただき、ありがとうございました。
今回は、京都の作家、金沢(もとは輪島)の沈金と蒔絵の作家、+大阪の私という組み合わせでの展示会になりました。





西谷玄武さんの沈金
京都ではあまり目にすることのない沈金の茶箱です。





西谷聡子さんの棗シリーズ。
細密な画線が非常に好評でした。




津留智子さんの乾漆ぐいのみと片口。
墨流し(マーブリング塗装)が施されています。

ケータイのカスタム塗装などではよくつかわれるマーブリングのデコペも、漆でやるとこんな感じに。漆では結構珍しい表現方法ではないかと思います。




会場の「うめぞの」は2Fがギャラリーで、1Fがカフェになっています。
その看板メニューが抹茶のホットケーキです。
あ、あとみたらし団子もね。



これは個人的に一番好きな宇治みるくかき氷+トッピングの白玉です。
写真撮るのが遅れて、食べかけです・・・。

かき氷はベースの氷にあんこやミルクや白玉をトッピングできる
カレー屋さんスタイルです。

奥に見える片口は「足しシロップ(標準)」です。


うん、白玉を足すのが好き(=´Д`=)v


会期の6日中、5日が雨という梅雨らしい天気になりましたが、
総勢170名ものお客さんにお越しいただきました。
ご来場&お買い上げ、誠にありがとうございました。
また、来年もやるかも・・・です!

2011年6月15日水曜日

グループ展「ろいろ記念日」始まります!

昨日、搬入に行ってきましたっ。

会場のうめぞのさんでは昨年11月にもGr展をさせていただきました。
1Fはカフェになっております。

ちょうど14日から夏メニューがスタートし、かき氷が始まっています☆




今回は、金沢の沈金&蒔絵の作家夫婦と京都のメンバー&私という形で、食器、酒気、アクセサリー、雑貨などなどそのジャンルも多岐にわたるのが、グループ展のよいところですね。
いわゆる伝統工芸的なものから、ポップなナチュラル食器、iPhoneのケースまで本当にいろいろなものが並んでいます。
半分くらいのものは販売もしておりますので、もしお気に入りのものがあれば、連れて帰ってあげてくださいね



試作をしたものの、量産化を見送った「発泡ウルシ」のボツ品も大量に放出します!
こいつらは、2,100円均一

2011年4月1日金曜日

近視矯正の顛末その3 完結

そして、検査技師の人との話が終わると、


・アベリーノ検診の受診可否

について書類にサインをします。


これは品●のHPに詳しいですが、レーシック手術をするにあたって、遺伝子検査をします。

この検診には1万円が必要ですが、実際の手術のときには代金からその分が差し引かれるので、手術を受ける人は無料になると考えればいいでしょう。

ただし、当初「1万円を払って検査だけは受けておこう、手術についてはまだやるかどうかわからない」と思っていた私でしたが、結局アベリーノ検診を受けませんでした。


それは、この検査結果を「個人情報の保護」を理由に「郵送や電話での問い合わせには応じられず、手術当日に開示する」という説明が不満だったからです。


また、今回の事前検診でアベリーノ検診を受けずとも、「手術をすると決めた段階で受ければ、結局検診料金は前記のとおり実質無料」ということだったので、「様子見」の段階での検診は不要と考えればよいでしょう。


この後に、角膜の膜厚測定と医師の検診を受けましたが、この日は交通費以外に費用はかかりませんでした。

さて、その膜厚測定ですが、麻酔の目薬をさされた状態で、謎の測定治具が目に接触します。
「なんだろう?顕微分光膜厚計か?いやいや、そんなもん目に向けられちゃたまらん。きっとなんか違うやつだ。」と、おどおどしながら目をかっぴらいていたので、横でぴらぴら出てきたロール紙の生データはメガネをしていないこともあって、読み取れませんでしたので、5層ある各層の内訳データまでとれるような装置なのかどうかわかりませんでしたが、最終的に診察の際、こちらに開示されたのは5層トータルの膜厚でした。


膜厚の測定が終わると、その医師の診察が始まります。

診察言っても、特段することもなく、部屋を暗くしたりして目の表面状態を目視観察したら、あとは相談タイムという感じでした。


開口一番は

「手術には問題がない状態です。」
「角膜の厚みも大丈夫です。」

ということでした。


そこで、

・厚みが十分というのは具体的にどれくらいか?
・一般的な人の角膜は平均でどれぐらいの厚みなのか?
・さっき、手術に必要な厚さには下限値があるときいたが、どれくらいか?
・私の場合矯正でどれくらいの厚さを削るのか?

という質問をしてみました。


すると、
「あなたの角膜は478μm(5層全部で)」
「平均的には約520μmくらい」
「下限値は当院では475μm」
「あなたの場合アマリスで約90μm削ります」
ということだった。


加えて
「確かにちょっと薄めですが、これぐらいなら全然やっちゃいますね(レーシック手術を)。」
という話だった。


この医師は私と同年代くらいの男性で、ややチャラめだったが、その分正直な人だった。
この「やっちゃう。」は会話の足掛かりとして十二分であった。


ここで、私は医師を目の前にして短時間で考察をしなければならなかったが、
まず、考えなければならないのは、先の検査技師とこの医師とで数値的な誤差と下限値の表現の仕方の差異があるということ。

それをどうとらえるかということだ。


この部分はおそらくそれまでに受けたベルトコンベアーのような検査がヒントになっているだろう。
一つ一つの検査毎に1~2人の検査係がずらりと横に並んだ奇妙な光景だったが、全て20~30代の若い女性スタッフであった。


先の検査技師も30代の女性であった。


このクリニックが東京に本店(?)があり、全国の主要都市に支店(?)をもっていること、そして競合他社も同様の事業展開をしていることを考えると、不動産業者(おもに賃貸仲介)のような「1Fの会社から2Fの別の会社へ転職」みたいな同業他社ジプシースタッフが大勢いる業界なのではないだろうか?


つまり、先の検査技師の女性が「クリニックによっても異なりますが・・・」としていた説明の部分は彼女の過去に在籍していた別のクリニックのデータも含まれていた可能性がある。
あくまで推測だが。。


と、するとやはり、目の前にいるこの医師の出している数値がこのクリニックの下限値とみていいだろう。


前出の検査技師は「全部の厚みから、フラップと実際に削る厚みを引いた数値を問題にしていた」のに対してこの医師は「施術前のトータルの厚みに下限値がある」としている。もちろんこの「475μm」が私の角膜の各構成と実際に削る量を計算して補正してくれた上での数値かもしれない。


ただ、それでも下限値ギリギリの「478μm」なのだ。


レーシックが再矯正できると思っていた私だが、今回は一度に90μm削るのである。
仮に術後さらに近視が進んで、再矯正するときに3μm削るだけですむはずがない。
その時は【475-90μm】のホントの下限値を超えるから施術できない。


つまり、この「やっちゃう」は再矯正不可能な一発勝負であることを指している。
非常にリスキーな話である。


現にこれまでにも「やっちゃっている」この医師の放った「やっちゃう」発言には好感を覚えた。
こういったクリニック(あるいは「会社」と表現した方がいいかもしれない)の特性上、「基準値を超えていれば施術をする」という方向性は明らかなはずであるが、こうした失言があればこちらも本音で話やすい。


「この厚みであれば再矯正はできないですよね?」
という問いにはまさに「一発勝負だ」と答えてくれた。


そこで、取り留めもない会話をした後で、
「実際、近視を矯正するのには、メガネやコンタクトとレーシック等の矯正手術とどれがいいのか?」
と聞いてみた。


やっちゃってるアンタはどう思ってるんだ?って。


ちなみに、私が今までハードコンタクトで生活してきて、少しアレルギーが出てきたため、矯正手術を考えている。ということは伝えた後である。(ただ、今回の検査のために2週間前からメガネ生活をしている)


すると、
「レーシック等で得られる見え方は、メガネやコンタクトに劣る。」
「見え方だけで言えば、ハードコンタクトが一番いい。」
「矯正手術をすると、近視のときよりも早く老眼が来る。」
「メガネやコンタクトならば、度数や着用する/しないも微調整&選択できるが、手術すれば、その視力は当然外すことはできない」
「術後に老眼になると、結局メガネなどで矯正しなければならない。」
「老眼まではコンタクトのケアをしなくてよくなるが、正直言って経済的メリットはない。」

と、言った感じで「近視矯正手術を見切りかけていた私」の背中を押してもらった感じだ。


彼自身、明らかに「仕事」として施術をしているらしく、クレーム処理は担当医師のめまぐるしい変更と場合によっては他社への転院(転職?)が「やっちゃう」へのハードルを低くしている理由らしい。


それで、私は近視矯正手術をやめることにした。
当初はやりたくてしょうがなかったが、
⇒レーシックよりラゼック・PRKの方がいい
⇒測ってみたら角膜に余裕がなかった
という流れなので、
なにも近視矯正手術が悪いわけではない。

角膜の厚みに余裕があれば、ラゼック・PRKを受けたい。

ただ、「やっちゃう」クリニックよりも【その1】記載の眼科医院等の方がいいような気がする。
角膜の薄い私の場合で総合的に判断するとやはりコンタクトの方がよいようである。

もっとも、コンタクトを進めない眼科医もいるので、「取り外しができる矯正器具」のほうがいいということだろう。


問題なのは角膜が薄い=再矯正ができない
という点に尽き、仮に矯正後40歳で老眼が始まると、レーシックの優位性は今後10年間にとどまる。

その後は老眼鏡などが必要になるため、費用は10年間で償却するものと考えると、品●のアマリス●レーシックで、26万円、年間2万6千円となり、ハードコンタクトの維持費用を大きく上回る。メガネに至っては、もっと安い。


費用面に目をつぶっても、得られる視界はコンタクトに劣り、優位性はケアが楽なこと、コンタクトのアレルギー症状がなくなる(?)ことであるが、施術によって「遠視」と「ドライアイ」の潜在的リスクも発生する。


そのうえ、角膜のイジリしろが失われていることは将来の問題に対する対応策がより限定的になることを表している。


すなわち、「年間2万6千円の費用を投じてハードコンタクトのアレルギーを解消できるような徹底的なケア」を求める方が賢明だろうということになる。



【見え方】
メガネ   〇~◎
コンタクト ◎
レーシック 〇


【ケアの手間】
メガネ   〇
コンタクト ×
レーシック ◎


【経済性】
メガネ   〇
コンタクト △~×
レーシック ×


【拡張性】
メガネ   ◎
コンタクト ◎
レーシック ×


【老眼進行】
メガネ   △
コンタクト △
レーシック ×


【潜在的危険】
メガネ   〇
コンタクト △
レーシック ×


と、言ったところだろうか。

あと、漆職人なので、遠視になるのはヤダナァ~というのがあった。

2011年3月31日木曜日

近視矯正の顛末その2

そして、梅田にある品●近視クリニックのBF1へ行ってきました。

待合室は整形クリニックのような感じで、受付カウンターと待合椅子、貴重品ロッカーと説明ビデオがあって、そこからは検査室の一部が見えます。

簡単な問診票を記入して、確認作業が終わったらすぐに検査が始まりました。


平日のお昼に行ったのですが、10~20人くらいの人が入れ替わり立ち代わりで、次々と検査室へ流れていく繁盛ぶりでした。

私も予約の時間より、早めについてしまったのですが、そんなことは問題にならないくらい次から次へと人が来る感じです。


検査内容は眼圧や視力、眼球の形状など。。

一つの測定に1~2人の検査員がいて、私が次々に椅子を移動していくというベルトコンベアー方式で、途中に何度か麻酔や瞳孔を開く目薬をさされます。


(そのせいで、帰るときは太陽がまぶしく、目もよく動かないので、電車に揺られて家に帰るまでは吐きそうで辛かったです。)

さて、クリニック側の目のデータを一通り集める作業が終わると、「検査技師?」という人に説明を受けることができ、ここで質問をすることもできます。

クリニック側の人と話ができるのはこのタイミングと医師の診察のタイミングと2回あります。
ここで検査技師の人に質問したのは、


・レーシックって何?
・レーシックとラゼックの違いって何?


の概要の確認と、
実際の術式について、角膜を断面で図式した場合の
「どこがどうなってどうなる?」
ということを説明してほしいということでした。


それによると、
角膜は5層構造になっており、
人にもよるが、全体で約500μmの厚みがあり、
その内訳は

・1層目  約50μm
・2層目  約14μm
・3層目  約400μm
・4/5層目 約30μm

ということだそうです。

幸い私は塗料やコーティングをやっていたため、この「μm:マイクロメートル(ミクロン)」という単位にはなじみがありました。


ちなみに精製漆を刷毛で10回くらい塗れば、約500~600μm(勿論、作業者の癖にもよる)

しかし、この検査技師の人との会話の中でたびたびその「厚さ」についての擦れ違いが起きました。

ラゼックを施工した場合、この第2層の14μmはなくなってしまうのですが、

これに対して私が
「えっ、14μmもの厚みがなくなって大丈夫なんですか?光学特性に影響はないんですか?」
と尋ねると、
「いやっ、14μmってめっちゃ薄いですよ、1,000分の14ミリですよ」
というような感じでした。


私にとって14μmは厚い。
今はメガネをかけているが、その表面は紫色に反射するコーティングがかけられている。
その皮膜はせいぜい14μmの100分の1以下である。


たったそれだけの厚みで、メガネに光が移りこんで、見えにくくなるのをふせぐ、反射防止の役割を果たしている。


私にはこの第2層目の14μmがどんな光学特性を持っていて、そのほかの4層とどのような差異があるのかはわからないが、「めっちゃ薄いから無視していい」というのはあんまりだ。


また、
・そもそもその2層目って、何の役割を果たしてるの?
と、聞いてみると

「医学的にはその膜が何の役割を果たしているのかはよくわからないが、胎児のときに目を保護していたものではないかと言われている。」ということでした。


「よくわからない」ってなんだ・・・。


一方で、実際にラゼックで2層目がなくなっても、そもそもなくなることが前提の術式であるから、見え方の差異についてはそれほど大きな問題ではないのかもしれないですし、現に多くの施術者がその後問題ない状態であることも事実。


それよりも問題なのは、この検査技師に「μmという、一般の人がなじみのない単位で、相手が具体的なイメージをしにくい状態のまま流れ作業で説明を進めているような疑惑」を感じてしまったことである。


そんなやりとりと進めていけば、徐々に「聞き出せる情報をこちらも絞っておかねば」と、身構える。
最後に確認したのは、

・角膜(3層目)をどの程度削るのか?

である。


それに対しては、
「どれくらい削るのかは近視の状態によるから人によって違う」
と言って、答えていただけなかったので、聞き方を変えてみた。


・角膜(3層目)はどこまで削っても大丈夫なのか?

クリニックによっても基準は異なるが、と前置きされたうえで、
施術後の3~5層が300μmを下回らないように施術するということだった。

ざっくり100μmほど削るということだろうか?

確かに、近視の進み具合によって、値は変わってくるのだろうけど・・・。

とにかく、安心感を与えようという態度が、不信感をもたらす・・。
そんな感じだった。


【次回へ続く】

2011年3月28日月曜日

近視矯正の顛末その1

先日、レーシックの品●近視クリニックに検査に行ってきました。


以前から目が悪く、年明けから「この際矯正しよう!」と意気込んでおり、知人の成功体験を聞いてすっかりその気になっていたのですが、目のことなので、冷静さも必要なことから、もう一度いろいろと洗いなおしてみました。


当初段階での私の認識は

・レーザーで角膜を削ってピントを調整する
・再矯正も可能
・ほとんど機械化されており危険性が低い

という一般的な情報でした。


知人の成功談というベタな理由ですっかりその気になった私は、前出のクリニックで施術を受けるべく予約しました。


次に、ネガティブな情報を集めるために

下記のサイトを見ていて
http://www.lasik-049.com/


・施術&検査は流れ作業で行われる
・担当医が固定化されず、いつもちがう医師が出てくる
・後遺症になるような失敗は一定の確率であり、また、本人の望んでいた視力&見え方が得られないケースも多い
・上記の原因は作業の機械化と定量化のために個々人に合わせた微調整に限度があり、そのズレが大きな失敗につながること
・それらの失敗は確率で言えば低いが、そうなってしまった時のフォローは結構大変
・そして、その時にはクリニックのフォローが誠実さにかけるのが常みたいな感じでした。

勿論、現に失敗談なので、その部分だけ見ると全体としてのメリットが覆われてしまうような内容でしたが、例によって私の不安も増大しました ((((;゜Д゜)))

そこで、ようやくまともに「レーシックって何?」を調べることになり、


近視矯正の同様の手術には大きく

・レーシック
・ラゼック、PRK

の2系統があることを知りました。
(最初から調べとけよっ)



ざっくり言うと、角膜は5層構造になっており、3層目の「実質層」と呼ばれるところをレーザーで削ってピント調整しようというのは2系統とも同じらしく、

両者の違いは

・レーシックは1~2層と3層目の一部を切り取って、3層目を削って調整し、さっき切った部分を元に戻して終了。この切った部分(フラップ)のうち、1層目は切り口が繋がるが、2・3層目は切れっぱなし。

・ラゼックは1~2層を除去してしまい、3層目を削って調整して終了。1層目は4~5日で再生するが、2層目はなくなる。

という術式のようです。

・レーシックの特徴は術後のフラップは1層目によってのみ保持されるので、衝撃に弱いが、施術後も1~2層目が一応あるので、矯正の即効性が高い
・ラゼックの特徴は術後1層目が再生するまでの間、よく見えないしめっちゃ痛い、術後半年から1年程度は紫外線にさらされないようにUVカットしないといけないが、術後の目自体は中途半端にくっついているフラップがないので安定的
というものです。

(素人の解釈なので、間違っているかも知れませんが。)
ちなみに前出のクリニックのような、美容外科系じゃない眼科では、レーシックよりもラゼックを進める医師が多いようです。


この段階で私の意識は、
確実にラゼック、PRK路線へと転向し、一先ず品●近視クリニックで検査を受けて、その業界がどんな感じなのかをみたら、先の失敗談サイトでもやたらに評判の高い安淵眼科医院でPRKを受けよう!などと考えました。
http://www.yasubuchi-ganka.com/
んでもって、品●には「都合が悪くなった」と手術はキャンセルし、検査だけを受け行きました。



【次回へ続く】

2011年3月26日土曜日



山中の木地師さんから新しい木地が届きました ☆


イタヤカエデ材のお皿の木地です。


これからぐにぐにと塗っていきたいと思います。 この週末にはいろいろと新しい塗材も調達したので、実験的なこともやっていきたいと思っています(o^∇^o)ノ

2011年1月29日土曜日

スプレーガンを買っちゃいました☆



年末に金粉などの不要な材料を処分して少しお金ができたので、スプレーガンを購入しました!

オリンポスのエア缶用のガンです。
くるまのコーティング用に使用しました。


スプレーガンといえば、アネスト岩田、PIA、明治製作所などがメジャーですが、このオリンポスはすでに廃業しているエアブラシメーカーです。


通常のスプレーガンはコンプレッサからエアを供給して塗料をミスト化するのですが、このオリンポスのガンはエアブラシ技術の延長上にあるもので、コンプレッサでも、代替フロンガスの充てんされたエア缶のような低圧なエアでも塗装が可能です。


すでに廃業されているメーカーの商品で、在庫限りしか入手できないためついつい購入してしまいました。


この「もうこの人しか作る人がいない」とか、「もうこういった素材で作られた道具はこれからつくられることはない」といった種類のフレーズにこと漆職人は弱いような気がします(;´Д`A ```


さて、別にこれで漆を塗装することはありませんが、スプレー塗装についてひとつ。
よく、「これは吹き付け(スプレー塗装)では、ありません。職人さんがひとつひとつ手塗りしたものです。」なんてセールストークを耳にすることがありますが、「スプレーで塗装したら漆器は安くなるのか?」というと、そうではありません。


まずスプレーで塗料を噴出すとき、ガンの口から噴出されているミスト(霧化塗料)の中で実際に塗膜になる成分は大体20%程度で残りの80%はシンナーです。この20%のことを固形分(Non-volatile:不揮発分)といいます。


次にガンの口から出ているそのミストの内、実際に被塗装物に付くことができるのは大体30%前後です。残りは廃棄装置のフィルター等に回収され、ゴミになります。この噴出した塗料が被塗装物にのる割合を塗着効率といいます。(30%の数値は重力式エアカップガンでの例です)
つまり、刷毛で塗るよりスプレーで塗る方が塗料もたくさん必要だし、希釈するためのシンナー(溶剤)も必要になるわけです。


仮に同じ人が刷毛とスプレーでそれぞれお椀に漆を同じ時間だけかけて塗ったとすれば、スプレー塗装のお椀の方が高くなることでしょう。また、スプレー塗装をするためにはそれなりの設備投資が必要になるため、その減価償却も価格に上乗せされるでしょう。
スプレー塗装は結構無駄が多いのです。



私も刷毛師 泉清吉さんの刷毛を愛用しております(^o^)/
刷毛塗装の場合、漆を無希釈(無溶剤:ノンソルベント)で塗装することができます。そのため高粘度でろ過するのでその時のロスがちょっと多いですが、それでも塗装作業全体を通して、90%前後の効率で無駄なく漆を塗ることができます。


つまり、漆を塗るには刷毛が一番最適な道具なのです(o^-^o)
さて、それでもスプレー塗装が安いとされている理由、そのキーワードは「時間」です。


まずは、「作業時間」です。

スプレー塗装はスピードとムラなくきれいな塗膜を作れるのがウリです。刷毛では「漆をつけ→全体に伸ばし→平滑に塗り面を整え→作業中に乗ってしまったゴミを除去する」といった手順でそれなりに手間と時間がかかります。刷毛で一個お椀を塗っている間にスプレーで10個塗れれば、材料自体の効率が悪くても全体としての効率は良くなっているので、コストダウンになります。
次に「硬化時間」です。


漆の塗膜が表面硬化(指触乾燥)するには、一般的に6~12時間程度必要です。表面が触れるくらいまで固まらないうちは液体のままですので、放っておくと重力に負けて塗った漆が垂れてきますので、一定時間ごとに上下を反転さる機械の中(回転室といいます)に入れて、垂れないようにそのなかで硬化させます。


つまり1回の塗装作業では、回転室に入る以上の数を塗ることができません。
一方、多くの漆のスプレー塗装の場合はこの硬化時間を短くすることを念頭に置いています。
一般的な方法としては、漆にイソシアネート(TDIが多いらしい)を添加し、塗装して、溶剤が揮発したらすぐに表面の硬化が始まるようにします。

つまり、「硬化時間」の短縮です。
そうすることで、塗装後の回転作業を省けるため、1回の作業で塗れるだけ塗ってしまうことができます。


こういった生産効率の上昇が、スプレー塗装漆器の価格を下げることに効いているわけです。
ただ、イソシアネートを添加することで、本来の漆の硬化の反応形態のなかにウレタン結合やウレア結合ができ、ホントのところなんだかよくわからない塗膜になっています。
そのせいで未反応の部分が取り残されて、通常の漆の塗膜よりもかぶれやすいという話もあります。


ただ、別にスプレーガンが悪いわけじゃありません。
スプレーガンはとってもいい道具です。

硬化時間を気にせず、スプレー塗装後きっちり回転室で面倒を見てやればきっときれいな塗膜ができます。

・・・コストはかかりますがねっ☆